特集 小児の心身症~いま改めて心身相関を考える~
各論:診療の実際
食行動障害および摂食障害
作田 亮一
1
SAKUTA Ryoichi
1
1獨協医科大学埼玉医療センター子どものこころ診療センター
pp.987-992
発行日 2023年6月1日
Published Date 2023/6/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000964
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はじめに
過去10年間において児童・思春期の摂食障害患者数は増加している。さらに,COVID-19パンデミックが始まった2020年以降,10代の患者数増加が世界で報告され,若年摂食障害の予防と心身の健康維持への対策が急務とされている1)。プライマリー診療を担う小児科医は,摂食障害の鑑別診断,身体評価を的確に行い治療の一翼を担うことが求められる。また,明らかなやせ願望を訴えず極端に食物や水分摂取が減少し日常生活に支障をきたす回避・制限性食物摂取症(avoidant/restrictive food intake disorder:ARFID)も見逃せない。
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