特集 分子標的薬を極める
各論
血液疾患・悪性腫瘍 非悪性血液疾患(自己免疫性溶血性貧血,免疫性血小板減少症,血友病,血栓性血小板減少性紫斑病など)
井口 晶裕
1
IGUCHI Akihiro
1
1国立成育医療研究センター小児がんセンター血液内科
pp.267-270
発行日 2023年2月1日
Published Date 2023/2/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000772
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はじめに
自己免疫性溶血性貧血,免疫性血小板減少症,血友病などの非悪性血液疾患は日常診療において遭遇することは少なくなく,小児科医は一般的な診断,治療について一通りの理解をもっている必要がある。多くはガイドラインなどに基づき管理可能であるが,治療抵抗性だったり,治療薬剤の減量困難だったり,再発したりする場合がある。そのような難治例は分子標的薬を用いた治療の適応となる。分子標的薬の多くは免疫を制御する作用をもつため,自己免疫疾患や移植片対宿主病(GVHD)に使用されるようになっている。本稿では,保険適用となっている分子標的薬と今後期待される開発中の薬剤について概説する。
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