特集 分子標的薬を極める
各論
炎症性腸疾患 潰瘍性大腸炎
安田 亮輔
1
,
水落 建輝
1
YASUDA Ryosuke
1
,
MIZUOCHI Tatsuki
1
1久留米大学医学部小児科学講座
pp.245-249
発行日 2023年2月1日
Published Date 2023/2/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000768
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はじめに
炎症性腸疾患(inflammatory bowel disease:IBD)は,クローン病(Crohn’s disease:CD),潰瘍性大腸炎(ulcerative colitis:UC),分類不能型炎症性腸疾患(IBD-unclassified:IBD-U)に分類される慢性・再発性の炎症性疾患である1)。1993年に,世界で初めてCDに対して抗TNFα抗体製剤の有効性が報告された。その後,UCに対しても有効であることが報告され,ステロイド依存・抵抗のUCにおいて欠くことができない治療薬となった。現在では,抗TNFα抗体製剤を含めたさまざまな分子標的薬がIBD領域で使用されるようになった。
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