症例
初回診断時の頭部MRI検査では異常を認めなかった中枢性尿崩症の1例
丸山 篤志
1
,
塩地 祐貴
1
,
太田 昌志
1
,
木島 俊英
1
,
飯塚 康大
1
,
森澤 和美
1
,
水野 風音
1
,
高橋 努
1
,
水野 裕介
1
MARUYAMA Atsushi
1
,
SHIOJI Yuki
1
,
OHTA Masashi
1
,
KIJIMA Toshihide
1
,
IIZUKA Yasuhiro
1
,
MORISAWA Kazumi
1
,
MIZUNO Kazane
1
,
TAKAHASHI Tsutomu
1
,
MIZUNO Yusuke
1
1済生会宇都宮病院小児科
pp.143-146
発行日 2023年1月1日
Published Date 2023/1/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000745
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
尿崩症は尿濃縮力低下に伴う多飲・多尿を主徴候とする疾患であり,腎臓の集合管におけるアルギニンバソプレッシン(arginine vasopressin:AVP)への反応性が低下する腎性尿崩症と下垂体後葉からAVPの分泌が低下する中枢性尿崩症に分類される1)。典型的には脱水や高ナトリウム血症を呈する症例が多いが,口渇感に従って水分摂取を十分に行っていたために長期間無症状だった症例もある2~4)。今回,夜間頻尿をきっかけに診断にいたった中枢性尿崩症の1女児例を経験したので報告する。
© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.