症例
重症新生児仮死後の遷延する貧血に対してエリスロポエチン製剤投与が有効であった1例
木島 俊英
1
,
黒沢 拓未
1
,
湯浅 絵里香
1
,
神野 太郎
1
,
片岡 貴昭
1
,
水野 風音
1
,
高橋 努
1
,
水野 裕介
1
KIJIMA Toshihide
1
,
KUROSAWA Takumi
1
,
YUASA Erika
1
,
KOUNO Taro
1
,
KATAOKA Takaaki
1
,
MIZUNO Kazane
1
,
TAKAHASHI Tsutomu
1
,
MIZUNO Yusuke
1
1済生会宇都宮病院小児科
pp.307-309
発行日 2023年2月1日
Published Date 2023/2/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000780
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はじめに
胎盤内絨毛癌は16万出生に1人の割合で母体に発症する。同疾患はしばしば母児間輸血症候群(FMT)をひき起こして新生児貧血の原因となる。FMTによる新生児貧血は,神経学的後遺症,死産,新生児死亡などの重篤な結果をもたらす1)。Kecskezはとくに出生時の新生児ヘモグロビン値が4.0未満が新生児死亡や神経学的予後不良な因子であると報告している2)。一方,FMTの貧血の予後に関してはまとまった報告がなされていない。
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