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増刊号 小児疾患診療のための病態生理3―改訂第6版―
Ⅲ.神経疾患
17.非外傷性頭蓋内出血
Nontraumatic pediatric intracerebral hemorrhage
田邊 雄大
1
TANABE Takehiro
1
1静岡県立こども病院集中治療科
pp.324-329
発行日 2022年12月23日
Published Date 2022/12/23
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000567
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1 基本病因
小児において,脳卒中はきわめてまれな病態である。その頻度は10万人あたり1.2~13症例ほどと報告されており,そのうち約半数が出血性脳卒中といわれている1)。一般的に,外傷による脳出血は “脳卒中” は含まないため,“出血性脳卒中” = “非外傷性脳出血” と解釈してよい。小児の出血性脳卒中の原因は多岐に渡り,成人と大きく異なる(表)。成人では,高血圧が原因の上位を占めるが,小児では脳血管奇形(脳動静脈奇形など)・出血性素因(白血病など)が原因として考えられる。
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