特集 エコー 診療マニュアル
胎児
35.頭蓋内出血
室月 淳
1
,
岡村 州博
1
,
矢嶋 聰
1
Jun Murotsuki
1
1東北大学医学部産婦人科
pp.1440-1441
発行日 1991年12月10日
Published Date 1991/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409905000
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頭蓋内出血は未熟児によく認められ,その予後を大きく左右する。多くの場合,胚基質germinal matrixの毛細血管が破綻し上衣下出血となり,しばしば脳室内に広がって脳室内出血intraventricular hemorrhageの形をとる。未熟児に比べるときわめて稀になるが,胎児における頭蓋内出血の報告もときに認める1〜3)。胎内での低酸素状態や血圧の大きな変動,あるいは胎児の出血傾向などが大きく関与しているといわれる。
胎児頭蓋内出血を,Papileらの報告に準じて以下のように分類する。Grade Ⅲ〜Ⅳの神経学的予後は不良とされる。
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