特集 オンライン診療
総論
未来のオンライン診療
賀藤 均
1
KATO Hitoshi
1
1賛育会病院副院長
pp.1957-1961
発行日 2022年12月1日
Published Date 2022/12/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000489
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はじめに
オンライン診療は,コロナ禍によっていったん普及し始めたかにみえたが,現時点では普及の歩みは期待されたほどは進んでいないといわざるをえない。診療報酬の問題もあろうが,患者側,医療機関側双方にとって,医師の多忙な診療業務のルーチンにオンライン診療が割って入るほどのメリットを感じることができないことも影響している可能性が大きい。厚生労働省(厚労省)の指針によれば,オンライン診療は遠隔医療,情報通信機器,リアルタイムがキーワードになっている1)。第5世代移動通信システム(5G)が整備され,人工知能(AI)の導入が促進されれば,将来のオンライン診療は,患者の受診行動,医師の医療行為,そして医療の地方格差を一変させる可能性が秘められている。
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