連載 手をつないで歩こう・2
未来へ
渡辺 真琴
pp.418-423
発行日 2006年5月1日
Published Date 2006/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1664100097
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「マジかよ…」
思いがけない夕子の告白に,僕は言葉を失った。
「うん…。たぶん。マジ」
か細い声が,電話の向こう側でつぶやいた。
まさか…。いや,でも,あり得るよな。十分あり得る。身に覚えがある。だけど…。一応,避妊したよな。いや,しない日もあったか? あのときは,「今日は大丈夫」って言われたし,夕子は一応,看護学科の3年生なんだし,たぶん大丈夫だったんだよな? じゃあ,いったい,いつ?
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