特集 気管支喘息のガイドラインを実臨床に生かす―こんなときどうする?
総論
急性期の治療
赤司 賢一
1
AKASHI Kenichi
1
1東京慈恵会医科大学附属第三病院小児科
pp.714-722
発行日 2022年5月1日
Published Date 2022/5/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000155
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はじめに
急性増悪(発作)の対応は,「家庭での対応」と「医療機関での対応」に分けられる。前者においては,症状を重篤化,遷延化させないための早期からの対応や医療機関受診のタイミングについての理解が重要である。後者においては,治療と同時に,その誘因,発作強度,頻度を把握し,長期管理薬の見直しを行う。また,患児や家族の疾病理解や対応の適切さを把握し,急性増悪(発作)時の適切な対応の指導や適切な生活指導を行うことも重要である。喘息は慢性疾患であるとの観点から,小児気管支喘息治療・管理ガイドライン2017(JPGL2017)1)より,これまで「急性発作(asthma attack)」と呼称していた咳嗽・喘鳴・呼吸困難などの喘息症状を「急性増悪(acute exacerbation:AE)」,症状の程度を「発作」と表現している。
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