特集 気管支喘息のガイドラインを実臨床に生かす―こんなときどうする?
総論
長期的な治療
八木 久子
1
,
滝沢 琢己
1
YAGI Hisako
1
,
TAKIZAWA Takumi
1
1群馬大学大学院医学系研究科小児科学分野
pp.723-727
発行日 2022年5月1日
Published Date 2022/5/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000156
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はじめに
小児気管支喘息治療・管理ガイドライン(Japanese Pediatric Guideline for The Treatment and Management of Asthma:JPGL)では,長期管理において薬物療法だけではなく,急性増悪の誘引となる増悪因子への対応,患者教育・パートナーシップの向上について詳細に述べられている。しかし,実臨床において治療目標の達成や増悪因子の評価および対応,薬物療法の選択などに難渋する症例は多く,ガイドラインの推奨どおりに長期的な治療を実践するのは難しい場合もある。本稿では,ガイドラインと実臨床との乖離を少しでも埋められるよう,JPGL2020を参考に筆者らの経験をふまえながら,他ガイドラインとの共通点と相違点を織り込んで,小児気管支喘息の「長期的な治療」について解説する。
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