脳血管障害最前線 Time is brainの時代を迎えて
急性期脳血管障害の治療 急性期外科治療
鈴木 明文
1
1秋田県立脳血管研究センター 脳卒中診療部
キーワード:
クモ膜下出血
,
昏睡
,
神経症状
,
頭蓋内圧
,
脳血管障害
,
脳梗塞
,
脳神経外科
,
脳動脈瘤
,
重症度指標
,
診療ガイドライン
,
動脈瘤破裂
,
意識レベル
,
タイミング
Keyword:
Intracranial Aneurysm
,
Coma
,
Cerebrovascular Disorders
,
Intracranial Pressure
,
Neurologic Manifestations
,
Subarachnoid Hemorrhage
,
Severity of Illness Index
,
Practice Guidelines as Topic
,
Aneurysm, Ruptured
,
Neurosurgical Procedures
,
Brain Infarction
pp.882-886
発行日 2008年5月1日
Published Date 2008/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2008196530
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脳血管障害の急性期外科治療の目的は、頭蓋内圧の改善と再出血防止である。神経症状の改善を目的に行う血行再建術などの急性期外科治療もあるが、その有効性については十分な科学的根拠がない。脳動脈瘤破裂によるクモ膜下出血では急性期外科治療の適応や方法がほぼ確立しているが、脳出血、脳梗塞では科学的根拠が乏しいため強く推奨される急性期外科治療がない。頭蓋内圧亢進により脳幹の機能障害が進行し昏睡など重度の意識障害に陥れば、緊急の外科治療により救命とともに意識レベルの回復を図るが、重度の神経脱落症状を後遺しリハビリテーションの適応なく寝たきりとなる可能性もある。
©Nankodo Co., Ltd., 2008