特集 周産期の薬物療法 update 2025 産科編
各論:妊娠中の合併症
甲状腺機能亢進症・機能低下症
吉原 愛
1
YOSHIHARA Ai
1
1伊藤病院内科
pp.981-985
発行日 2025年8月10日
Published Date 2025/8/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri0000002259
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はじめに
妊娠中に甲状腺機能が正常に維持されることは,母体の健康および胎児の正常な成長・発達においてきわめて重要である。甲状腺ホルモンは胎児の発育に必須であり,妊娠に伴ってその需要は増加する。母体の甲状腺機能異常は妊娠前に診断され,妊娠時には正常範囲にあることが理想である。しかしながら,妊娠後に初めて甲状腺機能異常が判明した際には,病態に応じて速やかに対応する。

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