Laboratory Practice 生化学 精査と治療に生かす検査データ
甲状腺機能亢進症
清水 多恵子
1
1虎の門病院検体検査部
pp.490-491
発行日 2000年5月1日
Published Date 2000/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543905374
- 有料閲覧
- 文献概要
はじめに
甲状腺がそのホルモンを過剰に分泌している状態を甲状腺機能亢進症という.この定義からは甲状腺組織が破壊されて甲状腺ホルモンが血液中に流出したために起こる甲状腺ホルモンの上昇や甲状腺製剤過剰服用で起こる甲状腺中毒症状は,甲状腺機能亢進症と厳密には区別される.しかし,それらの甲状腺中毒症は甲状腺機能亢進症の鑑別診断に大切であり,甲状腺機能亢進症の原因として表1にまとめた.甲状腺機能亢進症を起こす原因として最も頻度が高いのはバセドウ病である.
Copyright © 2000, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.