特集 周産期診療コツと落とし穴
Ⅰ.母体・胎児編
(5)妊娠中・後期〔合併症妊娠〕
31.息苦しい訴えを見逃すな
堤 誠司
1
Seiji Tsutsumi
1
1山形県立中央病院産婦人科
キーワード:
喘息
,
肺塞栓
,
周産期心筋症
,
感染
Keyword:
喘息
,
肺塞栓
,
周産期心筋症
,
感染
pp.103-105
発行日 2026年10月10日
Published Date 2026/10/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000002846
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はじめに
非妊時に比べ,妊娠期に伴い正常な生理的変化として循環血液量と心拍出量は増加し,胸郭は広がり,横隔膜は挙上し,機能的残気量は減少する。上気道粘膜は充血して腺分泌が活性化するため,しばしば鼻閉や鼻出血を生じる1)。おおよそ60~75%の妊婦が一過性の息苦しさを経験するが,第1三半期か第2三半期に始まり,第2三半期に頻度が増加するが,第3三半期には落ち着いてくるという経過をたどるのが一般的である2)。しかしながら,喘息,肺塞栓,羊水塞栓,周産期心筋症,感染などの疾患が原因となっている可能性があり,疾患の鑑別が重要である。

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