特集 周産期診療コツと落とし穴
Ⅰ.母体・胎児編
(5)妊娠中・後期〔合併症妊娠〕
32.「動悸がする」の訴えには要注意!
堤 誠司
1
Seiji Tsutsumi
1
1山形県立中央病院産婦人科
キーワード:
動悸
,
心房細動
,
上室性不整脈
,
甲状腺機能亢進症
Keyword:
動悸
,
心房細動
,
上室性不整脈
,
甲状腺機能亢進症
pp.106-108
発行日 2026年10月10日
Published Date 2026/10/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000002847
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はじめに
動悸は最も一般的に訴えられる症状の1つであり,妊娠中の貧血に伴う症状などが原因として容易に推測されるものであるが,ときに命を脅かす不整脈や,代謝・内分泌疾患を合併している可能性がありうるため,慎重な評価を必要とする。特に,妊娠に伴う循環血漿量や心拍数・交感神経活性の増加,血中電解質やホルモン量の変動,心筋伸展による心筋電位の不安定性などの状態を基礎として,妊娠中に不整脈は増加する。また,周産期心筋症が心房細動や心室性不整脈を引き起こす原因ともなりうる。加えて,内分泌疾患として,低血糖,甲状腺機能亢進症,褐色細胞腫などの合併が原因となる可能性も念頭に置き,精査を進める必要がある。

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