特集 周産期診療コツと落とし穴
Ⅰ.母体・胎児編
(2)妊娠初期〔合併症妊娠〕
10.血栓症のハイリスク症例を見逃すな
北折 珠央
1
Tamao Kitaori
1
1名古屋市立大学大学院医学研究科産科婦人科学
キーワード:
1
,
名古屋市立大学大学院医学研究科産科婦人科学
Keyword:
1
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名古屋市立大学大学院医学研究科産科婦人科学
pp.32-36
発行日 2026年10月10日
Published Date 2026/10/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000002825
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はじめに
妊婦の血液は妊娠経過に伴い,循環血液量,凝固亢進,線溶系の抑制などが大きく変化する。妊娠中には血漿は1.5倍,血球数は1.2倍,血液凝固第XIII因子を除いてほとんどの凝固因子が妊娠末期には1.5~2倍に増加する。これは妊娠によるエストロゲンの増加に伴い肝臓での産生が増えることによる。一方,凝固系のインヒビターであるアンチトロンビンやプロテインC活性はほとんど変化せず,プロテインSは妊娠初期から減少するため,過凝固状態となる。

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