特集 電解質と微量元素の臨床検査ガイド
各論
3 ホルモン・生理活性物質
8)ビタミンD
清野 佳紀
1
,
久保 俊英
1
Yoshiki SEINO
1
,
Toshihide KUBO
1
1岡山大学医学部小児科
キーワード:
ビタミンD
,
カルシウム
,
1
,
25ジヒドロビタミンD
,
リン
,
クル病
Keyword:
ビタミンD
,
カルシウム
,
1
,
25ジヒドロビタミンD
,
リン
,
クル病
pp.1518-1520
発行日 1990年10月30日
Published Date 1990/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542900365
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代謝と生理作用
食事中のビタミンDの供給源は魚類であり,マグロなどの回遊魚に多く含まれている.植物性食品ではビタミンD2含む場合が多く,シイタケなどのキノコ類に多いといわれる.食品中のビタミンD2あるいはD3は十二指腸を中心に,小腸から吸収される.一方,皮膚の表皮層ではプロビタミンから日光照射によりD3が産生されるが,いずれも肝臓に運ばれて25位が水酸化され,それぞれ25-OHD2,25-OHD3となる.
小林らは,25-OHD2値が年間を通じてほぼ一定であるのに対し,25-OHD3値は2月に最も低く,8月に最も高い結果が得られたと報告している.筆者らの成績によっても,冬期と夏期では25-OHD濃度が10ng/ml程度の差があった.これは,紫外線の照射によりビタミンD産生が依存していることを示唆している.
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