特集 新生児蘇生NCPR2025改訂版
各論
意図しない低体温の復温はどのように行うのか
石川 源
1
,
正岡 直樹
1,2
ISHIKAWA Gen
1
,
MASAOKA Naoki
1,2
1東京女子医科大学病院産婦人科
2共立習志野台病院
pp.560-563
発行日 2026年5月10日
Published Date 2026/5/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000002708
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
出生後に低体温になった早産児が,正常体温を保つ児より高い死亡率をもつことは1世紀以上前から知られている事実である1)。そのため,Consensus on Science with Treatment Recommendations(CoSTR)2015や日本蘇生協議会(JRC)蘇生ガイドライン2015では,今述べた新生児医学の父であるPierre Constan Budin博士(1846~1907,フランス)の言葉を引用して低体温の問題点を強調している2,3)。他稿で示されているとおり,羊水で湿潤した新生児は気化熱により体温を奪われ,容易に低体温になりうる。そのため,新生児蘇生の初手は保温と気道開通,皮膚乾燥を要諦としている。体温維持や保温に加えて,JRC蘇生ガイドライン2015において,当時の新たなクリニカルクエスチョン(CQ)として,「意図しない低体温の新生児は急速な復温と緩徐な復温はどちらがよいか?」が設問されたのである4)。

© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.

