特集 おさえておきたい! 胎児・新生児の超音波検査
新生児の超音波検査:心臓・胸部
正常構造と描出法
与田 仁志
1
,
日根 幸太郎
1
YODA Hitoshi
1
,
HINE Kotaro
1
1東邦大学新生児学講座
pp.1251-1256
発行日 2025年10月10日
Published Date 2025/10/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000002327
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検査の前に
本稿では主に心臓超音波検査について解説する。新生児では病棟で実施する限り睡眠剤が必要となることは少ないが,患児に泣かれないように授乳後などの自然睡眠時をうまく利用する。どうしてもそのときしか検査できない場合には,乳首を吸わせたり,ショ糖を口に含ませたりしつつ実施する。また,事前に検査用ゼリーを保育器内で温めるなどの工夫も必要で,実施者の指を患児の体壁に添えて,プローブがそっと皮膚に接触するようにする。特に腹部操作で児は嫌がることが多い。コットの児では誰かに抱っこしてもらったり,慣れた検者なら左手で新生児を抱きかかえたりしたうえで,右手でプローブを操作することも可能である1)。

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