特集 周産期の画像診断 第3版
新生児編 Ⅰ.超音波診断 B.心エコー
心臓超音波診断の基本(手技と正常像)
与田 仁志
1
,
日根 幸太郎
1
YODA Hitoshi
1
,
HINE Kotaro
1
1東邦大学医学部新生児学講座
キーワード:
心エコー図
,
基本断面
,
カラードプラ
,
簡易ベルヌーイの式
Keyword:
心エコー図
,
基本断面
,
カラードプラ
,
簡易ベルヌーイの式
pp.314-319
発行日 2024年12月23日
Published Date 2024/12/23
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000001868
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
検査の前に
良い画像を得るためには,検者が疲れない姿勢をとることが重要である。そのために保育器の高さに合わせて画像ビューアーの高さを調整する。コットの児であれば座っての検査も可能となる。患児に不快感を与えないように事前に接触ゼリーを保育器内で温めるなどの工夫も必要である。プローブは軽く保持し,小指の一部は患児の体壁に添えて,プローブがそっと皮膚に接触するようにする。特に腹部操作で児は嫌がりやすい。新生児では病棟で実施する限り睡眠薬が必要となることは少ないが,授乳後などの自然睡眠時をうまく利用する。どうしてもその時しか検査できない場合の工夫としては,乳首を咥えさせたり,ショ糖を口に含ませつつ実施する。コットの児では誰かに抱っこしてもらったり,慣れた検者なら左手で新生児を抱きかかえて落ち着かせたうえ,右手でプローブを操作することも可能である1)。
© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.