WIDE SCOPE
“正常構造がなくなる”異常
青木 茂樹
1
1東京大学医学部放射線科
pp.110
発行日 2001年10月30日
Published Date 2001/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402908371
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画像上で限局性に病変が白くなったり,黒くなったりする場合は,病変を探すのに苦労することは少ない.特に白くなる場合で病変を見いだしやすい.脳転移は造影後,急性期脳梗塞は拡散強調像で探したりするのは,それが最も目立って白く描出されるからである.また,左右が対称な頭部では,病変が周囲と同程度の信号強度(吸収値)を呈する場合でも,そのために左右非対称となれば,解剖学的知識なしに病変の検出は可能である.そのため頭部の画像は質的診断は別として,誰でも病気を見つけるくらいはできると考えがちである.
それでは,図の異常はどこであろう?
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