特集 これならわかる骨系統疾患とその周辺
各論
過成長をきたす疾患
田嶼 朝子
1
TAJIMA Asako
1
1東京慈恵会医科大学小児科
pp.1666-1668
発行日 2024年12月10日
Published Date 2024/12/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000001964
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概 念
過成長とは一般的に異常な高身長(平均身長の+2SD以上あるいは95パーセンタイル以上)を示す。臨床的には胎児期から大きい場合(prenatal overgrowth),出生後に過剰に成長する場合(post-natal overgrowth),そして身体の一部あるいは複数の部位が過剰に成長する場合(segmental overgrowth)がある1)。胎児期から過成長を示す児は,在胎週数に対して出生体重が90パーセンタイル以上であると在胎不当過大(large for gestational age:LGA)と分類され,正期産で出生体重4,000g以上では巨大児(macrosomia)と定義される。巨大児においては,分娩時合併症として低血糖,多呼吸,低カルシウム血症,多血症のほか,肩甲難産,鎖骨・四肢の骨折などの分娩損傷が起こりうる。
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