Japanese
English
臨床経験
過成長を伴った下腿グロームス腫瘍の1例
Glomus Tumor of the Leg with Hypertrophy: A Case Report
鶴薗 雅史
1
,
高倉 義典
1
,
三井 宜夫
1
,
島屋 正孝
1
,
宮内 義純
1
,
青木 孝
1
,
増原 建二
1
Masashi Tsuruzono
1
1奈良県立医科大学整形外科学教室
1Department of Orthopedic Surgery, Nara Medical University
キーワード:
glomus tumor
,
leg
,
multiple
,
hypertrophy
Keyword:
glomus tumor
,
leg
,
multiple
,
hypertrophy
pp.1111-1114
発行日 1987年9月25日
Published Date 1987/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907701
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抄録:われわれは過成長を伴う左下腿に発生したグロームス腫瘍を最近経験したので報告する.症例は21歳男性で主訴は左下腿外側部の腫脹および疼痛であった.現病歴は約5年前より左下腿外側部の疼痛と腫脹に気づくも放置していた.約1年前より同部の圧痛が著明となり当科を受診した.現症は左下腿外側の中下1/3部および左外果部にそれぞれ約2×2cm,約3×2cmの腫脹を認め,同部に著明な圧痛が存在した.
単純X線像では脛骨の長さが患側に0.7cmの過成長を認め,腓骨の長さで患側に0.9cmの過成長が存在し,特に外果部でその所見が著明であった.ゼログラフィーおよびCT検査で同部に軟部腫瘍陰影が認められたため,腫瘍摘出術を施行した.臨床および組織学的所見よりグロームス腫瘍と診断した.なお,過成長の原因はグロームス腫瘍に存在しているarterio-venous anastomosisにより成長期の骨発育が助長されて生じたと推測される.
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