増刊号 周産期診療のための病態生理
[新生児編]
心血管系
早産児の出生後の心機能の成熟はどうなっているのか
湯浅 絵理佳
1
,
小柳 喬幸
1
,
山岸 敬幸
1
YUASA Erika
1
,
OYANAGI Takayuki
1
,
YAMAGISHI Hiroyuki
1
1慶應義塾大学医学部小児科
キーワード:
心血管リスク因子
,
心エコー図
,
ストレイン
,
心臓予後
Keyword:
心血管リスク因子
,
心エコー図
,
ストレイン
,
心臓予後
pp.358-362
発行日 2023年12月28日
Published Date 2023/12/28
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000001316
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早産児の出生後の心機能の成熟は胎児期と異なっているのか
近年,周産期医療の進歩に伴い,早産児の生存率は向上し,長期的な予後に焦点を当てた研究報告で,早産であること自体が将来の心血管リスク因子となり,高血圧,虚血性心疾患や心不全の発症につながることが明らかになってきている。胎児循環から新生児循環への早期移行,すなわち早産児では,正期産児に起こるはずの胎児期を含めた出生前後の重要な心臓の生理的変化・成熟が起こらないことが原因と考えられる。
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