増刊号 周産期診療のための病態生理
[新生児編]
中枢神経系
未熟児網膜症の発症機序は関連要因によって異なるのか(過剰水分投与,低栄養など)
上田 香織
1
UEDA Kaori
1
1神戸大学大学院医学研究科外科系講座眼科学分野
キーワード:
未熟児網膜症
Keyword:
未熟児網膜症
pp.355-357
発行日 2023年12月28日
Published Date 2023/12/28
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000001315
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未熟児網膜症の病態
1 基本病因,発症機序
ヒト胎児の網膜血管は胎生14週より視神経乳頭から発生し,37,38週(出生時)までの期間をかけて周辺部まで伸展していく。すなわちこの間に出生した児では網膜血管の形成が不十分となり,さらに体内の酸素飽和度が急激に変化することが,未熟児網膜症の発症要因となる1)。
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