増刊号 周産期診療のための病態生理
[新生児編]
水電解質・腎
早産児の出生後の腎機能の成熟は胎児と類似しているのか
飛彈 麻里子
1
HIDA Mariko
1
1慶應義塾大学医学部小児科学教室
キーワード:
糸球体濾過率
,
尿細管機能
,
寡巨大糸球体症(oligomeganephronia)
,
動物モデル
,
シスタチンC
Keyword:
糸球体濾過率
,
尿細管機能
,
寡巨大糸球体症(oligomeganephronia)
,
動物モデル
,
シスタチンC
pp.479-482
発行日 2023年12月28日
Published Date 2023/12/28
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000001347
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腎臓の発生1)
ヒトの腎臓は,胎生5週頃に発生する後腎から発生する。後腎発生の前には,腎発生に関連する遺伝子発現のある前腎,尿生成機能のある中腎が存在するが,前腎は胎生4週頃に,中腎は胎生8週頃には退縮する。前腎・中腎・後腎は胎児背側の中腎管に沿って形成される。後腎の形成は,中腎管の尾側末端,総排泄腔への開口部近くから,中間中胚葉より分化した後腎間葉からの刺激で尿管芽が出芽することから始まる。その後,尿管芽と後腎間葉は成長因子などのシグナルによる相互作用でネフロンを形成していく。
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