特集 数値からみる周産期医療 産科編
産科合併症 切迫早産/早産期前期破水
米田 哲
1
YONEDA Satoshi
1
1富山大学産科婦人科
pp.1200-1202
発行日 2023年8月10日
Published Date 2023/8/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000001048
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はじめに
切迫早産/早産期前期破水の診断時に押さえておきたい数値はいくつか思いつくが,まず我々産科医が理解したい数値として,妊娠週数と出生体重,その分娩週数と長期予後についてではないだろうか。個人的には,妊娠22週での推定体重は500g,妊娠27週で1,000g,妊娠30週の時点で1,500gとおおよそ理解している。また,長期予後については,妊娠24週未満の超早産児では小学校就学時には普通学級に入れない可能性が高いこと,妊娠30~32週をこえるとこの確率がほぼ正期産児と同様になるが,早産児ならではのハンディキャップを背負う可能性が残っていることなどを頭に入れつつ妊婦と向き合うようにしている。これを踏まえて,切迫早産/早産期前期破水と診断された場合の検査値について,理解しておきたいことを挙げてみたい。
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