今月の主題 妊娠と臨床検査
各論
切迫早産・破水の診断
川端 伊久乃
1
,
中井 章人
1
Ikuno KAWABATA
1
,
Akihito NAKAI
1
1日本医科大学多摩永山病院女性診療科・産科
キーワード:
子宮頸管長
,
頸管粘液中顆粒球エラスターゼ
,
癌胎児性フィブロネクチン
,
前期破水
Keyword:
子宮頸管長
,
頸管粘液中顆粒球エラスターゼ
,
癌胎児性フィブロネクチン
,
前期破水
pp.441-444
発行日 2009年4月15日
Published Date 2009/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542101948
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
切迫早産は妊娠22~37週未満に分娩に至る可能性が高い状態をさす.従来,切迫早産の診断は,子宮収縮や出血の有無などの自覚症状や内診所見を主体に行われていた.しかし現在では,子宮頸管長測定を中心に頸管粘液中顆粒球エラスターゼや癌胎児性フィブロネクチンなどの早産マーカーを併用した早期診断が行われている.破水は,卵膜が破綻し,羊水が子宮外に流出した状態である.臨床上問題となるのは,陣痛発来前に起こる前期破水である.クスコ診による肉眼的診断が主たるものであるが,高位破水のように破水がわかりにくい場合は,腟分泌物中のAFPやIGFBP-1を測定し診断する.
Copyright © 2009, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.