特集 早産と妊娠高血圧腎症:病因・病態生理-私はこうみる
早産 前期破水・早産と血液凝固線溶
最上 晴太
1
,
近藤 英治
1京都大学 大学院医学研究科器官外科学講座婦人科学産科学
キーワード:
Myosins
,
Dinoprostone
,
Thrombin
,
危険因子
,
血液凝固
,
子宮筋層
,
子宮出血-不正
,
前期破水
,
早産
,
羊膜
,
Matrix Metalloproteinases
,
PAR-1 Receptor
Keyword:
Blood Coagulation
,
Dinoprostone
,
Obstetric Labor, Premature
,
Metrorrhagia
,
Myometrium
,
Myosins
,
Fetal Membranes, Premature Rupture
,
Thrombin
,
Risk Factors
,
Amnion
,
Receptor, PAR-1
,
Matrix Metalloproteinases
pp.121-126
発行日 2022年2月1日
Published Date 2022/2/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00525.2022083858
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妊娠初期・中期の不正性器出血は早産のリスクであり、凝固・線溶系が早産の病態形成に関与している。われわれは血液凝固因子の1つであるトロンビンが羊膜におけるマトリックスメタロプロテナーゼやプロスタグランジン産生を促進してpreterm PROMの発症要因になること、およびトロンビンが子宮平滑筋収縮を引き起こして早産を誘因するメカニズムを明らかにしてきた。これらの基礎研究より、血液凝固因子の阻害という新しい観点から早産の予防・治療方法を開発することが期待される。
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