特集 How to Follow-up―ハイリスク児フォローアップの必修知識2023
総論
新生児疾患が神経学的予後に与える影響
福井 加奈
1
,
諫山 哲哉
1
FUKUI Kana
1
,
ISAYAMA Tetsuya
1
1国立成育医療研究センター新生児科
pp.453-456
発行日 2023年4月10日
Published Date 2023/4/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000000838
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はじめに
新生児の運動や感覚などの発達は胎児期から始まり,出生してからも続いている。新生児期は脳神経が発達している段階であり,その時期に受けた脳神経への障害は神経学的予後に大きく影響を与える。脳神経障害を生じる新生児期の疾患はさまざまなものがあるが,当然,疾患により神経学的影響の種類や程度が異なっている。本特集の他稿において,早産児・低出生体重児,染色体異常,低酸素性虚血性脳症,さまざまな先天性疾患・外科疾患(心臓,消化器,呼吸器,脳神経系疾患,腎泌尿器疾患)などのさまざまな疾患のフォローアップや予後に関してまとめられているため,本稿では,他稿であまり触れられていない,脳梗塞,新生児発作(新生児けいれん),ビリルビン脳症,細菌性髄膜炎の中枢神経系疾患について述べることとする。
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