増刊号 191の疑問に答える周産期の栄養
母体の栄養
1.母体栄養の基礎
11)胎児期に形成される? 生活習慣病Barker仮説とDOHaD
幸村 友季子
1
,
伊東 宏晃
1
Kohmura Yukiko
1
,
Ito Hiroaki
1
1浜松医科大学産婦人科
キーワード:
DOHaD
,
Barker仮説
,
NCDs
Keyword:
DOHaD
,
Barker仮説
,
NCDs
pp.264-266
発行日 2022年11月18日
Published Date 2022/11/18
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000000521
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はじめに
WHOは,非感染性の慢性疾患をnon-communicable diseases(NCDs)とし,心血管障害(心筋梗塞や脳卒中など),糖尿病,慢性呼吸器疾患,悪性新生物の4病型をあげており1),NCDsの急増に警鐘を鳴らしている。近年,英国を中心とした疫学研究から「胎児期から発達期に至る環境が成人期あるいは老年期におけるNCDs発症リスク因子形成に重要な役割を果たす」というdevelopmental origins of health and disease(DOHaD)学説が提唱されている2)。妊娠中の栄養環境は低栄養および高栄養ともに児のNCDs発症に影響を及ぼすことが諸家より報告されている。
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