特集 Late preterm・Early termを展望する
各論
産科編―産科合併症・合併症妊娠の最適な分娩時期 腎臓病合併妊娠
中本 收
1
NAKAMOTO Osamu
1
1大阪市立総合医療センター総合周産期母子医療センター産科
pp.516-522
発行日 2022年4月10日
Published Date 2022/4/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000000117
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はじめに
腎疾患合併妊娠においても妊娠中に腎機能障害の増悪や妊娠高血圧症候群(HDP)を合併した場合,早期妊娠終結が検討されることになる。HDPと診断された場合はHDPの管理指針に従った妊娠終結のタイミングがとられる。腎疾患の妊娠中の増悪により急性腎障害(AKI)やHDPを発症した場合は,妊娠終結が優先されるが,これらにいたらない病態,すなわち血圧上昇やほかの臓器障害を伴わず,蛋白尿(UP)の増加や血清クレアチニン値(sCr)の上昇が緩徐であれば,late preterm~early termでも胎児成育を優先した妊娠継続は許容できる。
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