特集 花粉症の疑問に答える
【治療】
妊娠中でもアレルゲン免疫療法を行ってもいいか?
杉山 健二郎
1
,
上條 篤
2
Kenjiro Sugiyama
1
,
Atsushi Kamijo
2
1信州大学医学部耳鼻咽喉科
2上條アレルギー科・耳鼻咽喉科医院
キーワード:
妊婦
,
アレルゲン免疫療法
Keyword:
妊婦
,
アレルゲン免疫療法
pp.1206-1208
発行日 2025年9月1日
Published Date 2025/9/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000001798
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はじめに
妊娠中のアレルギー疾患は珍しくなく,米国の報告では出産適齢期の女性の約20~30%が何らかのアレルギー性疾患を有し,特にアレルギー性鼻炎や喘息に罹患していると言われている1)。妊娠中はアレルギー性鼻炎が増悪するということは「鼻アレルギー診療ガイドライン2024年版」にも記載されているが,妊娠中のアレルギー性鼻炎は妊婦自身のQOLのみならず胎児の将来的なアレルギー性鼻炎の発症リスクを上げるという悪影響の報告2)もあり,適切な管理が必要である。

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