特集 花粉症の疑問に答える
【治療】
アレルゲン免疫療法によるアナフィラキシーの対処法は?
都築 建三
1
,
春名 威範
1
Kenzo Tsuzuki
1
,
Takenori Haruna
1
1兵庫医科大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科
キーワード:
アレルゲン免疫療法
,
副反応
,
アナフィラキシー
,
アドレナリン
Keyword:
アレルゲン免疫療法
,
副反応
,
アナフィラキシー
,
アドレナリン
pp.1209-1212
発行日 2025年9月1日
Published Date 2025/9/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000001799
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はじめに
アレルゲン免疫療法は,アレルゲンを継続的に投与することにより,アレルゲンに曝露されて引き起こされる症状を緩和する治療法である1)。実施法には,皮下免疫療法(subcutaneous immunotherapy:SCIT)と舌下免疫療法(sublingual im-munotherapy:SLIT)がある。アレルゲンに対して耐性を獲得させることが目的で唯一の根治治療である。アレルギー性鼻炎の重症度を問わず適応である2)。その一方で,アレルゲンを体内に摂取することよる副反応のリスクもある。
本稿は,アレルゲン免疫療法でとくに懸念されるアナフィラキシーの頻度と対処法について述べる。

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