特集 花粉症の疑問に答える
【疫学】
ヒノキ花粉症の動向は?
石野 岳志
1
Takashi Ishino
1
1広島大学耳鼻咽喉科学・頭頸部外科学
キーワード:
ヒノキ花粉症
,
交差反応性
,
花粉飛散数
Keyword:
ヒノキ花粉症
,
交差反応性
,
花粉飛散数
pp.1012-1016
発行日 2025年9月1日
Published Date 2025/9/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000001745
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
花粉症の発症率が年々増加傾向であることが「鼻アレルギー診療ガイドライン」1)にも記載されているように,国民の約4割が花粉症を罹患しているとされ1),日常生活への影響と社会的影響が大きな社会問題となっている。花粉症が及ぼす影響としては,医療費,薬代による個人の直接的な経済損失にとどまらず,症状に伴う集中力や判断力の低下が労働生産性やパフォーマンスの著しい低下を引き起こしたり,外出を控えることによる消費活動の低下を引き起こしたりする。

© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.