特集 処置や手術に必要なインフォームド・コンセント
【頭頸部の治療に対するインフォームド・コンセント】
舌亜全摘出術,舌全摘出術
上田 勉
1
Tsutomu Ueda
1
1広島大学大学院医系科学研究科耳鼻咽喉科学・頭頸部外科学研究室
キーワード:
インフォームド・コンセント
,
舌亜全摘出術
,
舌全摘出術
Keyword:
インフォームド・コンセント
,
舌亜全摘出術
,
舌全摘出術
pp.579-581
発行日 2025年5月1日
Published Date 2025/5/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000001595
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はじめに
局所進行舌癌に対する術式として舌亜全摘出術および舌全摘出術が選択され,がんの浸潤部位によっては下顎骨,咽喉頭も含めて拡大切除する必要がある場合もある。再建術の進歩や嚥下改善手術により喉頭温存が可能な場合も多くなってきた1)が年齢,嚥下機能および心肺機能によっては,浸潤の有無にかかわらず舌喉頭全摘出術を選択せざるを得ない症例も認める。摘出後には舌を再建する必要があるが,可動性に富んだ組織である舌の複雑な動きを再現することは不可能であり,術後の機能喪失が著しいことをわかりやすくインフォームド・コンセント(IC)することは大変重要である。また術後治療の必要性や帰宅後の家庭での生活など,患者本人の理解だけでなく,サポートする患者家族の理解を得ることが必要である。

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