連載 ABR-深く理解し,正しく判定するために-
自動ABRと新生児聴覚スクリーニング
坂田 英明
1
Hideaki Sakata
1
1川越耳科学クリニック
キーワード:
自動ABR
,
OAE
,
ASSR
,
新生児聴覚スクリーニング
Keyword:
自動ABR
,
OAE
,
ASSR
,
新生児聴覚スクリーニング
pp.485-489
発行日 2025年4月1日
Published Date 2025/4/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000001558
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はじめに
難聴は目に見えない障害であり,周囲に気づかれないことが多い。とくに先天性難聴の場合は気づかれず放置されると言葉は遅れ,人格形成や情緒に影響を及ぼすこともあり,早期発見,早期対応が重要となる。しかし難聴の早期発見を具体的にどう行うかについては,行動観察,質問紙などさまざまな手法が試みられたが偽陽性や偽陰性が多かった。1998年Yoshinaga-Itanoの報告は世界に衝撃を与えた。難聴は生後6カ月までに発見しなければ後の言語発達に大きな影響を与えるとされたからである1)。

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