特集 先天性難聴への対応
新生児聴覚スクリーニングと精密聴力検査の評価
守本 倫子
1
Noriko Morimoto
1
1国立成育医療研究センター耳鼻咽喉科
キーワード:
先天性難聴
,
新生児聴覚スクリーニング
,
擬陽性
,
自動ABR
,
1-3-6ルール
Keyword:
先天性難聴
,
新生児聴覚スクリーニング
,
擬陽性
,
自動ABR
,
1-3-6ルール
pp.716-718
発行日 2022年7月1日
Published Date 2022/7/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000000183
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はじめに
新生児聴覚スクリーニング(NHS)は「生後1カ月までに新生児聴覚スクリーニング(NHS)を,3カ月までに精密聴力検査を行い,6カ月までに療育を開始する」という1-3-6ルールが周知され,広く行われるようになった1)。NHSを早期に行うことだけが目的なのではなく,NHSにより早期に療育につながる可能性は20.21倍に上がるというもので,その結果良好なコミュニケーション能力が得られる可能性は3.23倍に増加するとされている2)。NHSは検査しただけではなく,その後の療育まで確実につながることが重要であるため精密検査機関への受診,さらにそこでの精密聴力検査も早急に行われることが肝要である。本稿では1-3-6ルールを円滑に進めることにおける問題点について述べる。
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