特集 耳鼻咽喉科と薬の副作用-薬物副作用マニュアル-
【総論】
医薬品安全性監視
竹本 信也
1
,
川口 奈美
1
,
田中 雅也
1
,
金子 亜紀子
1
,
宮崎 真
1
Shinya Takemoto
1
,
Nami Kawaguchi
1
,
Masaya Tanaka
1
,
Akiko Kaneko
1
,
Makoto Miyazaki
1
1日本製薬工業協会ファーマコビジランス部会
キーワード:
ファーマコビジランス
,
安全性情報
,
製造販売後調査
,
医薬品リスク管理計画
Keyword:
ファーマコビジランス
,
安全性情報
,
製造販売後調査
,
医薬品リスク管理計画
pp.389-392
発行日 2025年4月1日
Published Date 2025/4/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000001533
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製造販売後の体制と基準としてのファーマコビジランス
1.ファーマコビジランス(医薬品安全性監視)とは
ファーマコビジランス(医薬品安全性監視,Pharmacovigilance:PV)は,世界保健機関(WHO)により「医薬品の有害な作用または医薬品に関連する諸問題の検出,評価,理解及び予防に関する科学と活動」と定義1)され,医薬品のベネフィットとリスクのバランスを正しく評価することを目的としている。新医薬品などでは,数多くの研究や試験を経て,安全性,有効性,および品質が確保されたのち販売されるが,販売開始後は,より多数・多様な患者に使用されるため,臨床試験の段階では発見できなかった安全性の懸念事項などが見つかる場合があり,製造販売業者(製薬企業など)ではそれらのデータを収集・分析・検討し,医療関係者へ情報提供することが義務づけられている。

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