発行日 2009年2月1日
Published Date 2009/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2009125144
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医療の進歩に伴い、安全・安心な医療への国民の期待はますます高まっている。新薬の安全性を中心的に取り扱う学問領域が、薬害監視学(薬剤監視学、医薬品安全性監視学)である。とくに、医薬品の処方医、対象患者が大きく広がり、未知で重篤な副作用が出現する可能性の高い市販後が、その特徴的な研究領域である。近年、医薬品開発がグローバル化し、開発速度が速まる中で、新薬の安全性に関する新たな問題点が指摘されている。本稿では、それらの問題点に対するわが国の行政ならびに大学の取り組みを紹介し、薬剤監視活動が臨床の現場で実際に果たしてきた成果を解説する。すべての臨床医・薬剤師は、新薬の安全性を高めるための薬剤監視活動に積極的に参加することが求められている。
©Nankodo Co., Ltd., 2009