特集 てこずった症例・難治症例にどう対応するか
がん
側頭骨亜全摘出術後に下位脳神経麻痺,嚥下障害をきたした聴器癌症例
廣瀬 ななみ
1
,
四宮 弘隆
1
Nanami Hirose
1
,
Hirotaka Shinomiya
1
1神戸大学医学部附属病院耳鼻咽喉・頭頸部外科
キーワード:
下位脳神経麻痺
,
嚥下障害
,
聴器癌
Keyword:
下位脳神経麻痺
,
嚥下障害
,
聴器癌
pp.1189-1192
発行日 2024年9月1日
Published Date 2024/9/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000001285
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はじめに
聴器癌は非常に希少な疾患で罹患率は100万人に1~6人とされる。日常診療で遭遇する機会は少ないが,初期には外耳道炎との区別が難しいことが多く,診断に難渋する。早期癌であれば手術や放射線治療により非常に高い治癒率が得られるが,進行癌となると,治療が難しくなるため,早期診断が重要となる。そのため治療抵抗性の外耳道炎を見た際には,外耳道癌の可能性も念頭に診断にあたる必要がある。
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