特集 てこずった症例・難治症例にどう対応するか
がん
喉頭全摘出術後の咽頭瘻閉鎖に難渋したBRT後再発喉頭癌症例
工藤 直美
1
Naomi Kudo
1
1弘前大学医学部附属病院耳鼻咽喉科・頭頸部外科
キーワード:
喉頭全摘出術
,
咽頭皮膚瘻
,
化学放射線療法
Keyword:
喉頭全摘出術
,
咽頭皮膚瘻
,
化学放射線療法
pp.1152-1154
発行日 2024年9月1日
Published Date 2024/9/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000001275
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はじめに
局所進行喉頭癌に対し,喉頭温存目的に化学放射線療法を選択することが増えている。一方で救済手術として喉頭全摘出術が必要となる症例も増加しているが,そのような症例では術後咽頭瘻のリスクが高まる可能性がある。本稿では声門下扁平上皮癌(squamous cell carcinoma:SCC)に対してセツキシマブ併用放射線療法(bioradiotherapy:BRT)を行ったが局所再発をきたし,喉頭全摘術を行った症例を提示する。術後の咽頭瘻をきたし,局所処置や全身麻酔下手術により対応したが,術後創部の治癒が不良であり,対応に難渋した症例である。
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