特集 高齢者の疑問にどう答えるか
喉頭・気管・嚥下領域
家庭でできる嚥下指導と嚥下訓練法はありますか?
西山 耕一郎
1
Koichiro Nishiyama
1
1西山耳鼻咽喉科医院
キーワード:
高齢者
,
嚥下指導
,
嚥下訓練法
Keyword:
高齢者
,
嚥下指導
,
嚥下訓練法
pp.1144-1148
発行日 2023年9月1日
Published Date 2023/9/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000000767
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はじめに―嚥下障害の現状―
わが国は超高齢社会を迎え高齢者嚥下障害例は急増し,耳鼻咽喉科医師は嚥下障害の対応から避けて通れない。以前は,嚥下(誤嚥)性肺炎の原因は唾液の誤嚥だけであり,食物を誤嚥しても肺炎を発症することはないとされていたが,近年は食物誤嚥や胃食道逆流による嚥下性肺炎の発症が注目されている(図1)1,2)。さらに以前は,口腔ケアとアイスマッサージで嚥下機能の改善が期待できるとされていたが,近年は咽頭期の訓練と呼吸機能訓練が推奨されている。
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