嚥下障害に対する機能訓練

Exercise for Dysphagic Patients.

はじめに

　嚥下障害はリハビリテーション領域で取り扱う脳血管障害や神経・筋疾患でよくみられ，最近その治療の重要性が指摘されている障害の一つである．嚥下障害について考える際には，嚥下の生理・診断・評価・機能訓練・摂食活動などの知識を必要とする．

　本稿では機能訓練に必要な病因別の嚥下動態の特徴，機能訓練方法について述べる．また当科で施行している機能訓練の状況を紹介し，自験例より機能訓練効果の上がる症例の特徴について考察する．