特集 チームで支える頭頸部癌診療
チームで行う頭頸部癌診療の多職種連携
栄養管理の立場から
青山 真弓
1
Mayumi Aoyama
1
1東海大学附属病院看護部
キーワード:
チーム医療
,
頭頸部癌
,
栄養評価
,
栄養管理
,
摂食・嚥下障害看護認定看護師
Keyword:
チーム医療
,
頭頸部癌
,
栄養評価
,
栄養管理
,
摂食・嚥下障害看護認定看護師
pp.1608-1612
発行日 2022年12月1日
Published Date 2022/12/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000000409
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はじめに
頭頸部癌患者は,口腔・咽頭など経口摂取を行う上で重要な部位に病変があることから,早期より十分な食事摂取量が確保できていないことが多い。口腔・咽頭の形態変化や運動機能を障害させる外科的侵襲,口腔・咽頭に高度の粘膜炎や唾液分泌の低下をきたす化学放射線療法により,治療後における嚥下障害の発現は高頻度であると報告されている1~4)。また,化学放射線療法による晩期の有害事象として,皮膚の線維化と乾燥,唾液分泌障害,喉頭挙上障害,粘膜の知覚障害,咽頭収縮筋の線維化による咽頭拡張障害などにより,治療終了後半年から数年後に発生する嚥下障害も存在する5~7)。よって,頭頸部癌患者は,治療開始前から終了後も長きに渡り,低栄養のリスクが高いと言える。
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