特集 薬にまつわる疑問に答える
薬にまつわる疑問
6.有害事象
薬剤師が疑義紹介するのはどんなことが多いですか?
若林 仁美
1
,
佐々木 忠徳
2
Hitomi Wakabayashi
1
,
Tadanori Sasaki
2
1昭和大学薬学部病院薬剤学講座
2昭和大学薬学部臨床薬学講座・医薬品適正使用学部門
キーワード:
薬剤師
,
疑義照会
,
処方箋
,
薬薬連携
Keyword:
薬剤師
,
疑義照会
,
処方箋
,
薬薬連携
pp.1021-1024
発行日 2022年9月1日
Published Date 2022/9/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000000260
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はじめに
交付された処方箋に基づいて調剤を行うとき,薬剤師は処方箋を受け取ってから患者に薬剤を交付するまでの一連の過程で,処方内容が患者にとって適切か否かを監査する。患者の背景やアレルギー歴,臨床検査値,薬歴,サプリメントの摂取状況など,さまざまな情報と処方箋の内容を照らし合わせて評価し,そこで生じた疑問や不明点を処方医に確かめる行為が “疑義照会” である。薬剤師法第24条では「薬剤師は,処方箋中に疑わしい点があるときは,その処方箋を交付した医師,歯科医師又は獣医師に問い合わせて,その疑わしい点を確かめた後でなければ,これによって調剤してはならない」と規定されており,疑義照会は患者の薬物療法が有効かつ安全に行われるよう,薬剤師に与えられた職責の1つである。
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