臨床と研究にバランスよく秀でた臨床医を目指して

私の研究歴の原点

　1983年久留米大学医学部を卒業後，耳鼻咽喉科学教室（平野実教授）に入局するとともに，大学院医学研究科博士課程（病理学）に進学しました。平野実先生は当時の第2病理学教室の中島輝之教授の所に私を直接連れて行って下さり，「教室の佐藤君です。全身病理を診ることができる病理医に彼を育てて欲しい」と私を直接紹介していただきました。今思えば学位論文とは異なった次元の研究者としての素養を，平野先生は私に要求されていたのだと思います。大学院時代は，昼は病理医として日々の診療に携わり，夕方から深夜，時に早朝にかけて徹夜をして研究に没頭しました。研究手技に関しては自分自身で行うことを心がけました。この大学院生活が医師・研究者としてのその後の自分を大きく変えたのではないかと思います。