特集 地域で医師を育てる 地域保健・医療研修で何をするか
開業医が医学教育にかかわるメリット・デメリット
木戸 友幸
1
1(医)木戸医院
キーワード:
診療所研修
,
家庭医療学
,
開業医
,
プライマリ・ケア
Keyword:
診療所研修
,
家庭医療学
,
開業医
,
プライマリ・ケア
pp.392-394
発行日 2004年5月1日
Published Date 2004/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100880
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何故,開業医が医学教育か?
筆者は,開業医の二代目である.医学部在学当時から,医院の継承を考えていた.卒業後,米国で家庭医療学(family practice)のレジデント研修をする機会を得た.この時,家庭医療学においては,外来教育が何にもまして重要で,その教育の場としては,開業診療所を模したfamily practice centerで学ぶことが必須であることを体験した.このfamily practice centerには常時,指導医が控えているのだが,彼(彼女)らは,そのプログラムの卒業生で,皆,ボランティアとしてセンターに出向しているのであった.
帰国してからは,家庭医療学を含めたプライマリ・ケアの指導と普及といった活動を国立病院を拠点に行ってきた.40代半ばになり,開業することになった.もちろん医業を滞りなく行うことが最優先であったが,筆者のこれまでの医師人生のいきさつより,家庭医療学の後継者を育てることも社会的使命であると考えるに至った.ほぼそれと時を同じくして,家庭医療学会の同志で診療所実習の全国組織を作ることになった.また,1999年に旧木戸医院を更地にして,新築したのであるが,その際に教育スペースにも考慮して,設計をした.
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