特集 花粉症診療は変わったか?
鼻アレルギー診療ガイドライン2020年版のポイント
全国疫学調査2019について
松原 篤
1
Atsushi Matsubara
1
1弘前大学大学院医学研究科耳鼻咽喉科学講座
キーワード:
アレルギー性鼻炎
,
全国疫学調査
,
花粉症
,
アンケート調査
Keyword:
アレルギー性鼻炎
,
全国疫学調査
,
花粉症
,
アンケート調査
pp.8-10
発行日 2022年1月1日
Published Date 2022/1/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000000002
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はじめに
本邦において,花粉症を含むアレルギー性鼻炎は有病率が極めて高い代表的なアレルギー性疾患の1つとして知られている。そのアレルギー性鼻炎の大規模疫学調査として,馬場らが1998年とその10年後の2008年に,全国の耳鼻咽喉科医師ならびにその家族を対象として行ったアンケート調査がよく知られている1,2)。この2回の調査により1998年には29.8%であったアレルギー性鼻炎全体の有病率が,2008年には39.4%に増加し,特にスギ花粉症の有病率が16.2~26.5%と急増したことが明らかにされた。この頃からテレビの天気予報の時間にスギ花粉情報が流れるようになるなど,社会問題として取り上げられるようになった。
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